温かい環境の中で思い切り汗をかくホットヨガ。生理中にレッスンを受けるのは少しためらってしまうという人も多いのではないでしょうか?
ホットヨガは生理中でも行っていいものなのかどうか、調べてみました。
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生理中でもホットヨガはして大丈夫?
生理中は気持ち的にも落ち込むし、経血は気になるし、人によっては腹痛、頭痛、腰痛など身体に痛みが出ることもあり、とてもホットヨガなんてできないと思うかもしれません。
しかし、実は生理中でも特に体調が悪いわけではないのであれば、少し注意すればホットヨガは行うことができます。ヨガの効果で生理痛などが軽くなることもあるので、不安なら生理の終わりかけなど、経血が軽めの時にまず試してみるのもよいと思います。
生理中にホットヨガをするメリット
PMSや気分の落ち込みの緩和になる
生理前や生理中にPMSなどで気分が落ち込んでしまうという人も多いでしょう。落ち込んでいる時にホットヨガの予約を入れてヨガに行くのは大変かもしれませんが、ホットヨガをすることで、気分がスッキリしたり、心が穏やかになる効果があります。
これには、セロトニンという精神の安定に関わる神経伝達物質が関係しています。セロトニンは脳を覚醒させスッキリさせる働きのほか、自律神経の働きを整えてくれたり、不安や落ち込みなどの心の不安定さを整えてくれる力があります。またセロトニンには自家製の鎮痛剤のような役割もあり、痛みを抑える効果もあります。
ホットヨガにかかわらず、ヨガでは深い呼吸とともに、ゆっくりとした動作で動くことが多くなりますが、この深い呼吸とともに、単調な動作を行うことがセロトニンを分泌させ、増やすことに効果的と言われています。
ヨガで「気分がスッキリする」と感じるのにはちゃんと裏付けがあってのことなんですね。
ヨガに行けない時でも、安らぎのポーズ(シャヴァーサナ)や、座禅を組む、ちょっと動けるときは太陽礼拝を行うことでも心を落ち着かせることができます。どれを行うときでも呼吸に意識を向けて深い呼吸をするようにしましょう。
生理中のむくみを流しやすくなる
生理前や生理中はどうしても身体が水分を溜め込みやすくなっているため、身体がむくみがちになる人も多いと思います。
ホットヨガの効果のひとつとして、大量に汗をかきながら運動することで、新陳代謝が活発になります。また、血行がよくなり、リンパの流れが良くなることでむくみの解消が期待できます。むくみやすい生理前や生理中こそ、ホットヨガでリンパの流れを良くしてむくみを解消し、快適に過ごしましょう。
生理痛の緩和になる
生理痛の原因のひとつと言われているのが、ストレスや冷えによる血行不良です。
ホットヨガを行うことでセロトニンの分泌が増え、その効果で痛みの緩和につながります。また、ストレス解消や、リンパの流れ、血行の改善につながるため、生理痛が緩和されます。
また、長期的に見ると、ヨガを行うことで骨盤が整い、身体のねじれが解消され、子宮の位置が整うと、生理痛自体が軽くなったり、起こりにくくなります。
ダイエットを中断しなくて済む
これはダイエット目的で通っている場合になりますが、生理のたびにホットヨガをお休みしなくてはいけないとなると、約一週間ホットヨガができないことになってしまいます。
ただでさえ生理前は痩せにくい時期でむくみで体重も増え、さらに人によっては食欲を抑えられないということもあります。
そんな中で生理で運動ができないとなってしまうとネガティブな感情を持ちがちになり、ダイエット自体のモチベーションを下げてしまうことになります。
生理中でも気にせずにホットヨガができるとなれば、生理前に太ったぶんも頑張れる、むくみも流せる、とポジティブに考えられるようになります。生理中でもダイエットが継続できるのは大切なことです。
ホットヨガの生理中の漏れ対策
生理中のホットヨガで一番気になるのが、経血が漏れたらどうしよう、ということではないでしょうか。ヨガ自体はそんなに激しい運動ではないので、漏れの心配は少ないのですが、どうしてと大量に汗をかいて、血行も良くなることを考えると、汗と一緒に血液が流れてしまいそうな気がします。
対策を万全にして、気にせずにヨガに集中できるようにしていきましょう。
羽根つきナプキンやタンポンを利用する
運動するときに一番使いやすい生理用品はタンポンです。タンポンを使用するとズレや漏れを気にすることなく、スポーツに集中できるので、利用している人も多いのではないでしょうか。タンポンはホットヨガでももちろん使うことができます。タンポンに慣れている人はズレや漏れの心配が不要で、アクティブに動けるタンポンの使用をおすすめします。
体質的にタンポンが使えない、使ったことがないから不安という人は、羽根つきで量が多い日用などの後ろに経血が流れても吸収してくれるタイプのナプキンを使用すると、ズレることが無く安心です。また、ボトムスの下にズレないようレギンスなどぴっちりした服を組み合わせておくとさらにズレがなく、漏れにくくなるでしょう。
ボトムスのカラーや材質に気をつける
ナプキンを使って生理中にホットヨガをする場合はどうしても横漏れなどのリスクがあります。経血が漏れても目立たないように、ボトムスは黒などの色の濃いものを履くようにしましょう。
また、ホットヨガだと皆さんぴっちりとしたボトムスを履くことが多いと思いますが、あまり薄手のぴっちりしたデザインのものを履くと、ナプキンの形が周りの人にわかってしまう可能性もあります。生理中ということがわかると周りの人が衛生的に気になってしまうこともあると思うので、できればヨガ用のショートパンツなどを重ねて履くようにしましょう。または、あえて締め付け感のない緩めのデザインのボトムスを選ぶのも良いと思います。
女性専用スタジオを選ぶ
これはLAVAの場合になりますが、LAVAには女性専用スタジオと男女兼用スタジオの2種類があります。
普段は気にならなくても、やはり生理中だとなにかと気になることが多いものです。絶対に漏れない、失敗しないとは言い切れない中で、さらに異性の目があるのはストレスになります。
生理中はできれば女性専用スタジオを選んだほうが、いざ体調が悪くなってスタジオを抜けるときやなにかあった時にも同じ女性同士、理解してもらえることが多いと思います。
選ぶことができるのであれば、生理中は女性専用スタジオを選ぶようにしましょう。
量の特に多い日は無理せずお休みする
人によって1日目や2日目など、特に経血の量が多い日があると思います。比較的いつも生理が軽いという人は気にせずホットヨガしても大丈夫ですが、特に量が多い日がわかっていて、「その日は昼でも夜用のナプキンで過ごしている」というような場合は、無理せずにお休みの日にするとよいと思います。
1日、2日ヨガをする日をずらすだけで快適にヨガができるのであれば、その方がずっと良いですよね。
生理痛におすすめのヨガポーズ
ハッピーベイビーのポーズ
ハッピーベイビーのポーズはサンスクリット語でアーナンダ・バラ・アーサナと言い、仰向け寝の赤ちゃんが足を掴んでゴロゴロと楽しく遊ぶ姿をモチーフにしています。
やり方は、仰向けに寝てから、息を吐きつつ膝を抱えて、軽くアゴを引いて姿勢を整えます。息を吸いながら両足を開き、小指側から足を掴んで太ももを脇腹に引き寄せます。
足裏は下方向に引っ張り、足首は膝の真上に来るように調整しましょう。このまま呼吸をしながら1分程度ポーズをとり、終わったら仰向けに戻ってお休みします。
足の付け根にある鼠蹊部には、沢山の血管やリンパが集まっています。この鼠蹊部をハッピーベイビーのポーズをとることで圧迫してあげることで、一時的に血液が滞り、ポーズからの解放で一気に血流が流れるために、血液やリンパ液の巡りが良くなります。生理中の血行不良やむくみ、冷えに効果的なポーズです。
弓のポーズ
ヒップアップやダイエットにも効果的で、やや強度の高い弓のポーズですが、実は生理痛緩和にも効果的なポーズになります。ポーズをとることでホルモンバランスの乱れを整えてくれます。
やり方は、うつ伏せになり、手は体側に平行になるようにおきます。ゆっくり息を吐き、膝を曲げてかかとをお尻の方に持っていきます。背中をそらせるようにして、手で足の甲を掴みます。そして息を吸いながら太ももが床から離れるよう、かかとをお尻から遠ざけて持ち上げます。両膝が広がってしまわないように注意しましょう。
この姿勢を20〜30秒ほどキープして、ゆっくりと息を吐きながらポーズを解放します。数回行うとより良いでしょう。
弓のポーズは、精神的な安定も得られやすいポーズです。PMSで辛い時などにも自宅で少し取り入れて見るのも良いでしょう。
三日月のポーズ
はるか昔から女性の身体と月は密接な関係があると言われています。また、月の満ち欠けに合わせてヨガを行う月ヨガも、女性の心身の変化と月の影響を考えられて作られたものです。
三日月のポーズは、胸を大きく開き、手足を伸ばすその形から三日月をイメージしてそう名付けられました。
お腹周りのほか太もも、ヒップなどのシェイプアップになるため、ダイエットにも良いポーズですが、子宮周りの婦人科系の不調を整え、骨盤や股間接のゆがみを改善してくれるため、生理痛にも効果的なポーズです。
やり方は、四つん這いの姿勢から息を吸って背筋を伸ばし、吐く息で右脚を両脚の間、右手横に踏み出します。太ももに手を乗せたら吸う息で上体を起こしていきます。
後ろ足の位置を調整し、息を吐き前足の方に踏み込んで行きます。後ろ足のスネや足の甲でも床を押すようにしましょう。
吸う息で背筋を伸ばしながら、両手を上へと伸ばして上体をそらせます。無理をすると体を傷めるので、痛くない範囲で行うようにしましょう。体をそらすことよりも体の前側に意識を向け、胸を開き、肩甲骨を下げて、吐く息ごとに尾骨を下に下げていくようにします。呼吸ができる心地よい範囲でキープします。
吸う息で上体を戻して、吐く息で両手を床に戻します。前に出していた足を戻し、四つん這いに戻り、反対も行うようにしましょう。
三日月のポーズは膝や股間接を故障しているときは禁忌のポーズです。胸を開く心地よさを感じつつ、強度のあるポーズなので運動した爽快感も味わえるポーズだと思います。
生理中に避けた方がいいポーズ
よくヨガのレッスンを受けているとインストラクターの方が「生理中の方はこのポーズはお休みしていてください」と声がけされることがあります。生理中でもヨガはできますが一部には避けたほうがいいポーズがあります。レッスン中にそのポーズが出てきたらインストラクターさんの声がけがなくても無理をせずにお休みしていましょう。
逆転のポーズは避けた方が良い
肩立ちのポーズや鋤のポーズなど、自分の下半身が頭よりも上に来るポーズは避けるようにしましょう。
これは、生理中で、身体の中の不要になった子宮内膜を排出しようとしている働きを妨げて、逆流させてしまうリスクがあるからです。体内で外へと押し出そうとしている自然の流れを妨げてしまうので、逆転のポーズが出てきたら無理せずにおやすみするようにしてください。
ねじりの強いポーズは強度を変える
体をねじるポーズもヨガ中多く出てきますが、子宮もねじれて負荷をかけてしまうため、生理中にねじりのポーズは控えるかもしくはいつもよりも浅めにねじるように意識しましょう。
生理中は身体も心もいつもと違っているものです、身体の声を聞いて無理のない範囲でポーズをとりましょう。
生理中は自分の身体と向き合い無理のない範囲でヨガをしよう
生理中だけどダイエット中だから、と無理して強度の高いクラスに出たりするのではなく、自分の経血の量や、自分のがいまほんとうにヨガをしたいかどうかに向き合って、もしする場合は無理のない範囲でポーズをとり、心地よい時間を過ごしましょう。
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